移植

少し前まで飛騨では、山から木を掘り出してきて庭に植えていました。
自然にある木を移植するので、樹勢や樹齢などや、生育場所の土や、方角、日当たりなどを十分みて、根廻しの回数や時期や、枝の抜き方、運搬方法を決めたりします。
移植は、先輩の庭師の方々から木のことを学ぶ大切な機会となっています。
今は飛騨の山には無いような木も売ってありますし、何でも安く買えます。
ありがたいことですが、良く考えてみると庭師としては複雑な気持ちです。

弊社では、祭りと称して大きな木の移植をしたりしています。また、もちろん木の大小によらず、お客様の要望での移植、植込みも行っています。そんな移植の過去、現在の様子をご紹介させて頂きます。

昭和63年 イチイ

イチイの移植
高山博覧会のシンボルツリーとして、高山市一ノ宮町の山中よりイチイの木を搬出し
会場に植えた。道路の構造物の高さを事前に調査していなかったため、イチイの根鉢が陸橋に
引っかかり、道路で急遽、根鉢が通る高さまで根鉢を切り取った。
現在では、考えられませんが・・・。

平成16年 ケヤキ

ケヤキの移植
富山県八尾市からお施主の意向によりケヤキを山中より搬出。
運搬は、午前2時から2時間かけ、2車線を使用して搬出。
左写真中央部が施主の長瀬様。

平成16年 ヤマボウシ

ヤマボウシ移植
山中のヤマボウシを根廻し、掘り取り、苗畑仮植、掘り取り、植込みと、大きい木は、
結構月日がかかります。

平成16年 ケヤキ

ケヤキ移植
山中のケヤキを根廻し、掘り取り、苗畑仮植していました。
トラックから出ている枝のほうがトラック荷台より長い?合法?

平成17年 サクラ

サクラの移植
ダムに沈む村のシンボルであったサクラの木を高台まで移植しました。
樹勢は弱く、又根元部分には大きな空洞があり、幹も裂けそうでした。
左の写真は、クレーンで吊上げた際、幹が潰れ込まないように角材で補強している様子です。また、幹も避けないよう、幹と幹を丸太で固定し移植しました。

平成21年 ケヤキ

ケヤキの移植
旧清見村より、根廻しを経て苗畑で仮植されていたケヤキが、公園にシンボルツリー
として、木陰として植えさせていただきました。

平成22年 ケヤキ(現在進行中)

 

自然樹形のケヤキ一度の剪定無し11月

 

枝を大抜している所3月

 

大抜き後

 

7月の様子

ケヤキの移植準備
弊社では、大径木の移植をお祭りと呼んでいますが、そのための準備です。
今回、今までと移植の際の手順を変えてみました。それは、これまでは、根を切った時、同時に枝抜きをしてきましたが、根を切る前に枝を抜きました。
周囲の状況は、土壌は、レキが多く、山からの湧水があります。
今まで根への酸素供給量が十分なところに育った根を、今後どう扱うかが課題です